◆画像診断機器

6列マルチスライスX線CT装置×1台
画像処理用ワークステーション&医用高精細・高速三次元画像解析ソフト×1式
透視装置付き医用X線装置×1台
コンピューテッドラジオグラフィ(CR)×1台
レントゲン用画像ワークステーション×1台
血管造影機能(DSA)付き外科用X線装置×1台
カラードップラー超音波画像診断装置×2台
電子内視鏡システム×1式×2
硬性鏡テレビシステム×1式
医用動画ハードディスク記録システム×1式

・医用画像保管管理システム マイティ・ワン(INFINITY Medical Soft)×1式

■6列マルチスライスX線CT装置 SOMATOM Perspective(SIEMENS) 2017.6 
■CT用造影剤注入装置 オートエンハンス A-50(NEMOTO)

  シーメンス社(ドイツ)製の64列128スライスの本格的マルチスライスCT装置です。本装置は2017年6月から稼働していますが,当院では2代目のCTとなります。6列12スライスの前機種では大型犬などの撮影時にはスライス厚を犠牲にして腹部だけでも30秒程度の撮影時間が必要でしたが,本装置では薄いスライス厚でわずか数秒で全身撮影が可能となりました。超高速撮影が可能となったことで肝臓腫瘍などの診断時に必須となるマルチフェイズでの造影CT検査においても,動物のサイズに関係なくルーチンに3相撮影を行えるようになっています。造影剤注入装置と自動撮影開始機能ソフト(Smart Pref)の組合せにより,ベストなタイミングで造影撮影が可能で,高度画像診断の最終兵器として活躍してます。
  なお,本装置は最近はやりの無麻酔CT撮影も可能ですが,撮影中に動物が動いてしまったり,まして動物は息どめをしてくれませんので,高精細で正確な画像診断を行うために,当院におけるCT検査は全身麻酔を基本としています。
 



 


 

医用高精細・高速三次元画像解析ソフト搭載ワークステーションPC
  Virtual Place Raijin Plus(AZE)&Think ST550(Lenovo)2020.2
  (CPU:Xeon(R)Gold5115@2.4GHHz 
10Core×2,Memory64GB,HDD OS 1TB+Data 6TB

 

連続的に撮影されたCT画像を合成して三次元画像を作成するための高性能ワークステーションと医用三次元画像作成ソフトです。高速撮影を可能とする最新マルチスライスCT装置を用いたCT検査では,従来のシングルCTと異なり,一回の撮影毎に連続性のある数百枚の輪切りの画像を撮影することができます。この輪切りの画像をパソコン上で繋ぎ合わせて,三次元(3D)画像を作成します。従来のCT画像はレントゲン写真の延長のような白黒の二次元画像でしたが,カラーのCT三次元画像は誰が見ても分かり易く,我々専門家にとっても診断はもとより外科疾患では手術計画を立てる上でも大変役立ちます。
  2005年CT導入時当初より導入していますが,2009年3月にネットワーク対応で処理能力が格段に向上した新しい装置に,さらに2020年2月にサーバーPCの性能が向上した現製品に入れ替えております。

■CT3D画像 下記の画像をクリックすると別ウインドウで拡大画像を見ることができます。



 

医用X線高電圧装置 DHF-153HII(HITACHI)
天井走行X線管球支持装置 (AUTOSYSTEM)
■特注X線撮影台 (AUTOSYSTEM)

  透視装置付きのレントゲン撮影装置です。小動物専用の小型X線装置の多くは出力的に超大型犬に対応できないことが多いため,当院ではあえて人用の大容量X線装置に動物用に設計した撮影台を組み合わせて使用しています。特注の撮影台内部にはイメージ管が組み込まれており,通常のカセッテ撮影以外にもX線透視検査も可能となっています。さらに,この撮影台には電磁ロック式天板可動機能に加えてグリッドの有無や分割撮影機能など数多くの特殊機能が組み込まれており,電磁ロック式天井走行システムと合わせてさまざまな撮影テクニックを可能にしています。

 
 

コンピューテッドラジオグラフィ;CR
  FCR XL-1V(FUJIFILM MEDICAL)

  従来のレントゲン撮影は,フィルムの現像処理が必要でしたが,CRではフィルムに変わるイメージングプレート(IP)を使用します。IPに蓄積されたX線画像情報はデジタル化して画像処理することで、常に安定した画像が得られ,部位・目的に応じた画像処理効果により診断精度の向上に貢献しています。
  現在の装置は当院では2台目となりますが,以前使用していたAC3HQに比べてお幅にコンパクト化されるとともに画像の転送や保存処理が可能となたことで将来的にフィルムレスを可能とします。

※2019年現在レントゲン画像はDRバネル(FUJIFILM DR CALNEO)で撮影し,
  下記のV-Stationで読影を行っています。

 
 
レントゲン用画像ワークステーション    
  V-Station(FUJIFILM MEDICAL)
2018

 レントゲン室で撮影したDR画像が自動的に転送され,画像を保存するとともにディスプレー上でレントゲン画像を確認するための装置です。このワークステーションのディスプレーには,通常のモニターよりも高精細な2Mの医用専用の高精細モニターとなっております。この装置を用いることで撮影されたレントゲンを拡大したり,病変部を見やすいように画像処理を行いたりすることが可能となり,レントゲン画像診断の精度向上に役立っています。
※写真は以前のCLEVIEWの画像です。


 
血管造影機能付き外科用X線装置
  OEC FlexiView8800(GE)


  小型ながら大型のアンギオ装置に匹敵する高画質(100万画素)を実現した最新で高性能の血管造影機能付き外科用X線装置です。この装置は,血管造影の際に血管だけを描出できるDSA機能を備えており,心血管造影検査や門脈造影検査,脳血管造影検査などに威力を発揮します。当院では門脈シャントの手術時における門脈造影検査で最もよく使用していますが,正確な診断が得られるとともに,手術時間の大幅な短縮に貢献しています。


 

超音波画像診断装置  
 LOGIQ E9 with XDclear2.0
 (GE Healthcare)
2016.3
 LOGIQ 7 DiscoveryU
  (GE YOKOGAWA)

 
 超音波画像診断装置は,体の表面から内部の状態を観察する特殊な画像診断装置で,漁船などに搭載されている魚群探知機の医療用版です。この装置は,お腹の中の胎児の状態を観察したり,いろいろな臓器の状態を観察する上でレントゲン検査と並んで重要な情報が得られます。特に心臓の内部やその動きの評価,腹腔内臓器内部の形態的評価,結石の早期発見などには極めて有用で,さらに当院の装置は心臓機能検査や血管の血流評価も可能となっています。また当院では検査用とは別に手術室にも超音波診断装置を常備していますが,これにより手術中に臓器内部の状態を確認したり,椎間板ヘルニアの手術時の確認やフィラリア吊り出し術の際には,心臓や肺動脈内の虫体の取り残しがないかを確認しながら手術を行うことが可能となります。

※2016年3月30日にGE ヘルスケアの フルデジタル汎用超音波診断装置“LOGIQ”シリーズの最上位機種「LOGIQ E9 with XDclear2.0」、を導入致しました。 XDclearプローブによる浅部から深部までの検査が可能になるとともに,最大18MHzの超高周波プローブにより,これまでの機器に比べて,さらに高精細画像の描出が可能となりました。..



 
 

電子内視鏡システム
  左:EVIS LUCERA ELITE290(OLYMPUS)2019
  右:EVIS260(OLYMPUS)
2014


  電子内視鏡は細いスコープの先端に超小型のCCDカメラが付いており,胃や腸,あるいは気管支内をテレビモニターにリアル映像を映し出す装置です。内視鏡は,はじめ胃カメラとして開発され,さらにファイバースコープへと進化しました。当院でも開業当初の内視鏡はファイバースコープに専用CCDカメラを接続して使用していましたが,電子内視鏡に移行してからは飛躍的に画質が向上しました。さらに電子内視鏡の画質も近年ではHiVision化され,より鮮明に消化管や気管支の観察が可能となりました。
 小動物における内視鏡検査は,全身麻酔が必要ですが,慢性胃腸障害の原因究明には消化管造影検査と並んで必要不可欠な検査となっています。また,犬や猫ではしばしば異物や大きな食べ物を食道に詰めたり,胃内異物が認められることがあります。この場合でも内視鏡と異物鉗子を利用することで手術することなしに異物を摘出することができることが多く,手術リスクや飼主の経済的負担を軽減するのに役立っています。
 なお,当院では太さや長さの異なる4種類の消化器用(GIF XP290N,GIF H260AZI,GIF XP260 ,GIF-XQ240,PCF-200)と2種類の気管支用ビデオスコープ(BF-XP260F,BF-260)を揃えてあり,小型の犬猫から大型犬まで幅広く対応可能です。

 

 
■硬性鏡テレビシステム
  OTV-S2(OLYMPUS)
  VISERA Pro S7Pro(OLYMPUS) 2014

  当院で使用している関節鏡と多目的細径硬性鏡および専用CCDカメラを組み合わせた硬性鏡テレビモニターシステムです。内視鏡の挿入が困難な狭い部位の観察や胸腔内や腹腔内を切開せずに観察する際に主に使用しています。 特にφ1.9mmの硬性鏡は,各種アタッチメントを利用することで,耳道内や鼻腔内などの細い管腔内においても観察だけでなくさまざまな処置を可能にします。2014年にVISERA Pro S7ProとハイビジョンCCDカメラの導入によりより高精細なフルハイビジョン画像での観察が可能となっています。

 

■医用動画ハードディスク記録システム
  上段左:IMH-10(OLYMPUS)2015
  上段右:IMH-20(OLYMPUS)
2019
  下段:DATA Gen PRO(Seventh Dimension Design, Inc.)

  IMH-10とIMH-20は内視鏡画像はSDI入力端子を備えたフルHD対応の医用画像記録装置で,静止画と動画をハードディスクやUSBデバイスに記録する為の装置です。主に内視鏡画像を記録するのに使用しています。
  DATA Gen Proはi-Linkから入力された映像をUSB接続による外付けハードディスクに記録することのできる医用動画デジタル記録システムです。当院では内視鏡や硬性鏡に接続して静止画像や動画のデジタル記録に使用しています。内視鏡や硬性鏡の画像は,以前はプリンターによる静止画像記録とDVデッキによる動画記録を行っていましたが,静止画像や動画をコンピューターへの取り込む際には,スキャナーやビデオキャプチャーを行うなど大変時間と手間のかかる作業が必要でした。DATA Gen PROの導入により,静止画像でも動画でも簡単にデジタル記録することが可能であり,タッチパネル操作で記録した動画や静止画像をすぐに再生確認することができます。また,記録した映像を再生しながら静止画像の抽出を行うことも簡単にできます。記録した静止画像はUSBメモリーなどに簡単にコピーでき,検査後すぐに診察室のコンピューターで飼い主の方に記録した写真を見てもらうことが可能ですし,通常のプリンターで印刷することもできます。また記録した動画はUSB接続による外付けハードディスクにaviファイルとして保存されるため,このハードディスクを通常のコンピューターに接続するだけで本体を移動することなく別のコンピューターで動画を再生したり,簡単にコピーすることができます。 下記の写真はメーカー提供画像です。

 

 

 

 

 
■医療用画像管理システム(PACS)
   マイティ・ワン(INFINITY Medical Soft Inc.)

  当院では2013年2月より顧客管理システムの入替を行い電子カルテ化への移行準備(
詳細は最近の話題にて)を行っていますが,その第2弾として,2013年7月にPACSを導入しました。PACSPicture Archiving and Communication System)は,複数のモダリティー(CT検査装置,レントゲン装置・CR,超音波画像診断装置,血管造影装置,あるいは内視鏡診断装置などの用画像診断装置)から発生する各種デジタルな医用画像データをDICOMサーバーにそれぞれ送信して,保管・管理し,オンライン・ネットワーク上でやりとりする医療用画像管理システムです。従来は,フィルムに印刷したり,それぞれの診断装置毎にメディアを介してパソコンに取り込んでいましたが,PACSの導入により,各モダリティーで記録した画像データは瞬時にDICOMサーバーに転送され,各部屋に設置されたクライアントPCで閲覧できるようになりました。さらに一足はやく稼動している顧客管理システム・AhmicsとPACSを連動させることで,電子カルテ上からすぐにDICOMビュアーを立ち上げて,各部屋のクライアントPCで関連画像を瞬時に表示することができるようになっています。これにより画像検査データの保管や管理が大変スムースになり,画像検査後のデータ保存に要する時間手間がなくなり,飼い主様に対しても画像検査後の説明までの待ち時間が大幅に短縮されました。なお,DICOMビュアーによるレントゲン読影において,クライアントPCのビデオボードやディスプレーの性能(解像度,階調,コントラストetc)によって,診断精度が異なることがあります。当院では,その対策として詳細な読影や診断に際しては,最良の画像で読影できるように従来からの医療用の高精細モニターに加えて最新の4K×2K対応の超高精細モニターを導入しております。
読影専用のクライアントPC
・DAICOMビュアー画面(Mity Viewer WR )

処置室の壁面に配置した,読影専用のクライアントPC(手前)
 左:32インチ4K2K 8M 超高精細液晶モニター(SHARP PN-K321)
 右:22インチ2M 医療用高精細液晶モニター(EIZO RadiForce R22 )

 

 


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